元航空幕僚長の田母神俊雄さんが7月17日放送のFMラジオ番組『MORNING JAM』(FM FUKUOKA エフエム福岡)に電話で出演しました。
番組メインパーソナリティーの“ナカジー”こと中島浩二は今の日本はおかしいと常々嘆いているだけに、田母神さんも意気投合したようです。
ここでは貴重な記録として、田母神さんとナカジーのやりとりをできるだけ忠実に書き起こしておきたいと思います。
中島浩二によると、都知事選で東京が抱えている問題は国の問題でもあるのではないかと思えたため、田母神さんに電話出演を依頼したとのこと。
田母神俊雄さんは電話がつながると都知事選を終えた心境を聞かれ、「私の白い肌が日に焼けるのではないかと心配だった」と切り出すユーモアを忘れません。
しかし、都政や国政の話題に入るやズバズバ核心をついて痛快でさえありました。ここまでは筆者の感想。
経済について。都民税の減税を訴えた。
田母神:負担率が高いと国の皆が疲弊する。私一人では国政では難しいが、都知事であればなんとかできる。東京をから変えていきたい。
日本の問題は、国の事業は税金を財源として行われているというように騙されている。
国は事業の財源としては、税金なんて一円もいらないんですよ。
中島:国債を発行してる…
田母神:そうそう、それで国債は国の借金だと二重に嘘をついているわけですよ。
世界の国で国債を償還するする国って日本だけなんですから。
中島:通常は借換債(しゃっかんさい)っていうことでやっいく国ばかりですよね。
田母神:よその国では国債を返す必要がない。国債の発行というのは国民に対するお金の供給であって、借金とかそういうことでは全くない。
これを国民を騙して、財政が厳しいから税金を上げさせてくれというわけですね。
税金が上がれば国民の生活が苦しくなるだけなんですよ。
中島:そうですよね。それをずっとやり続けた30年の失われた経済ということですよね。
田母神:そうなんですよ。
日本はアメリカのGHQが残した二つの法律に今も縛られている。
一つは憲法9条ですよ。戦域軍を持てない。9条は国民多くが認識しているけれども。
もう一つ「財務法第4条」というGHQが残した法律がある。
国の事業の財源として公債、国債とか借入金をあててはいけないと。
公債の発行はごく一部、国会で認めたものに限るということで
実際は税金で国の事業をやれという法律。
中島:これがあるばっかりに大変なことになってる。
田母神:はい。だから日本はもう直したらいいじゃないですか、この法律を。でも直さないんですよね。
なぜっていうとね。税金をとることで潤う人たちがいるからですよ。
財務省とか政治家の一部とかは、おととしの税金で71兆円もあるわけですよ。
中島:ボクにも言わせてください。国だけが潤って皆が潤わないって、こんなバカな国ありますか。
田母神:ないですね。結局、誰かの黒字は誰かの赤字だから。今の日本は国を黒字にしようとしている。
国が黒字になれば誰が赤字になるんですか、国民ですよ。
バブルで景気が良かった頃って国はずっと赤字なんですよね。
国民が黒字になっているわけで、それが正しいんですけど。
税金をどんどんあげれば国民が本当に苦しくなっちゃいますよね。
中島:田母神さんは都知事になったら、都民税とかを変えて国がもっと変わっていけばなと…。
外国人に対する行きすぎたサービス
田母神:やり過ぎですよ。外国人に対する生活保護制度とかですよね。
日本に来て1か月も立てば 生活保護手当てを申請できちゃう。
まあ中国の人が多いんですけど、中国人は日本に行って生活保護手当てをもらおうということですよね。
東京都の外国人の比率はこの20年で二倍になってる。
2000年には総人口の2%が外国人だったが、今はもう20年で4%、倍になってますから。
中島:もう一つ、今は東京で外国の人が事業を立ち上げると「1500万円の無利子無担保で融資」が受けられる。
田母神:無利子無担保なんですよね。
中島:日本人がしようとしてもそんな融資はなにもないんですよね。
外国人も日本人も受けられるということだったらわかるんですけど。なんで日本人は受けられないのに外国の人だけ受け容れられるのかと。
田母神:逆差別ですよね逆差別。
東京都の行政というのは都民に最も優しくなければいけないというのに 外国人に優しくて東京都民に厳しいんだからおかしいですよ。
中島:都政とは別の話になるかもしれないけど、国費留学生といって外国から日本にたくさん学生がやってくるんだけど。
その学生の学費は免除して、生活費も国がめんどうをみて。でも日本人の学生には全然手厚くないですよね
田母神:外国人留学生に支給される返還不要の手当て「毎月14万円ぐらい」返還不要なんですから。
災害に強いまちづくり
田母神:日本全体が災害対策に弱い。
能登半島の地震が1月にあって まだ復旧の見込みが十分にたってませんよね。
台湾の花蓮(かれん)というところで4月に地震があった。台湾は復興が早い。準備の差ですよね。
イタリアなんかも台湾と同じ程度に準備している。
地震大国日本が災害に対応が非常に弱い。
まとめ
中島:都知事選の話しになりますが、小池さんは戦わなかったですよね。
田母神:自民党の締め付けというか、自民党が250万票もっとるわけですから。
選挙のときに政党が「この人に投票しないとお前あとで大変なことになるぞ」とか圧力をかけることが本当に正しいことなのか。
中島:国政の代理戦争じゃないですけど その地域の代表者たちが議論を戦わせていくことが正しい方向性だと思うんですけどね
田母神:自民党が長年与党にいて、この30年間、国民の安全も国民の暮らしも豊にできないで責任をとらずに与党でいられるわけですよね。
私はこんな政治は本当におかしいと思うわけですよ。
安全保障の問題
中島:ずいぶん危険なムードが高まっている
田母神:日本は自立した国家として、自分の国を守れる体質を作っておくことが大事。
アメリカはどうなるかわかりませんよ。
ロシアがウクライナに侵攻しても、1944年のブタペスト協定(覚書)という立派な条約がある。
アメリカとイギリスとロシアが…(ウクライナに対し安全保障を約束するもの)。
アメリカはロシアが入っていっても、イギリスもアメリカもあそこで戦わないわけですね。
バイデン大統領は記者会見で、「なんでアメリカはロシアと戦わないのか」と聞かれて
「ロシアは核武装国だから、アメリカが戦争をはじめたら核戦争にエスカレートするおそれがあるからアメリカは参加しない」
と話した。
核武装国の中国が日本に侵略をはじめても、アメリカは核武装国中国とは戦わないという選択になりますよね。
そうしたら、日本は自分の国を自分で守るという体制を作っておかないと危ないですよね。
中島:安全保障環境がこれだけムードが悪くなってるなかで そこのところを逃げずに話し合わないと。
賛成反対はあるだろうけど、タブーじゃなくて話し合わないとなかなか厳しい。
田母神:もっとまじめにやってもらわないと困ると思いますよ私わ。
以上になります。聞き逃しや聞き間違いなどあるかもしれません。しかし内容はほとんどズレていないと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。