TBS系日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』はご覧になっているだろうか?わたしは中学生頃に映画『日本沈没』(1973年)を見に連れて行ってもらったが、内容はほとんど覚えていない。ただ波にのまれて陸地が水没するイメージだけは残っている。
小栗旬主演のドラマ版では政府が思ったよりもかなり早く東京の一部が水没してしまい、日本未来推進会議は復興に向けて動き出すが、日本沈没は収束したと言い切ったはずの田所博士(香川照之)はその後のデータを目にして挙動不審のようだった。ドラマはともかく現実はどうなのか…。
日本沈没はありえるか云々よりも、東京の現状に目を向けるべき
経済アナリストの森永卓郎氏が11月15日放送の『大竹まこと ゴールデンラジオ!』(文化放送)で災害対策における日本最大のアキレス腱は「東京と大阪に政治経済、文化の機能を集中させたことだと思う」と話していた。
イギリスにある世界的な保険市場「ロイズ・オブ・ロンドン」は地震など大きな災害があった時のため、世界中のリスクを計測して万が一に備えている。森永卓郎氏によるとロイズが発表した世界の脅威リスクは次のようなものだという。
『世界の危ない都市ランキング』
1位「東京」
2位「ニューヨーク」
3位「マニラ」
4位「台北」
5位「イスタンブール」
6位「大阪」
7位「ロサンゼルス」
8位「上海」
9位「ロンドン」
10位「バグダッド」
世界一災害リスクが高いとされる、東京のここがヤバい
ロイズは東京が人口密集度世界一なので「何かあった時にGDP(国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値)がどれだけ落ちるか」までランク付しているという。
東京の災害リスク
1位「台風」
2位「バブル崩壊」
3位「石油ショック」
4位「地震」
5位「洪水」
6位「パンデミック」
(以上のランキングについては森永氏が話したものを書き起こしたため、順位などにずれがあるかもしれないのでご了承を)
今の東京を考えると災害リスクのどれも危ない感じがするという森永氏。「地方分散は必須。何かあった時にもたない」、「東京の豪雨対策より地球の凶暴化の方が速い」と警戒していた。
海外のロイズが見た東京の現状を考えると『日本沈没』はSFドラマだと安心してばかりはいられない。
※トップ画像は『イラストAC「衝撃日本列島」(作者:ユースティティアさん)』より